高齢者の生活にフォーカスした看護サービスがしたい

高齢者の生活にフォーカスした看護サービスがしたい

  • 中途

介護現場で働くまでの経験と、現場での学びや思いを活かし、現在は会社全体の看護師の育成や、医療サービス向上のサポートなどを行っています。

目次

    看護師は子どもの頃から憧れの職業でした

    看護師になりたいと思ったのは、中学生3年生の時です。当時、具合の悪かった曾祖母のお世話に週に1回来てくれていた訪問看護師さんの、いつも明るく丁寧にテキパキと仕事をこなす姿が印象的で、漠然とこんな人になりたいと思うようになりました。

    また、曾祖母が亡くなった際に、何もしてあげられなかったことが心残りでした。

    知識や技術がないとこんなにも無力なのだという思いから、きちんと学んで大切な人に手を差し伸べてあげられる存在になりたい、そう考えて看護師になろうと決意しました。

    様々な経験を経て感じたこと

    看護学校を卒業して、まずは色々な知識を学ぶために大きな総合病院へ就職しました。

    ここでは3年間、多分野にわたって医療知識・経験を積み、学びが多く充実した日々を送っていましたが、総合病院は「治療」が目的の施設の為、患者さんに十分なリハビリができないまま退院させる状況に少しずつジレンマを抱えるようになり、もっとリハビリに深く関われる回復リハビリ病棟へ転職をしました。

    しかしそこでも、入院から90日以内には退院を余儀なくされるという決まりがあり、在宅復帰後のフォローをすることはできません。

    5年間の勤務を経て改めて、「在宅復帰をされた高齢者の手助けがしたい」と感じるようになり、まずは介護施設で経験を積んでみようと考え、介護付きホームで働くことにしました。

    大切なことは、医療知識よりも、コミュニケーション

    実は、介護付きホームの求人に応募する前は「施設ではベテランの看護師しか必要とされていないのではないか」という思い込みがありました。

    なぜなら、医療に関する判断の大半を任されるのは看護師ですし、介護スタッフへの指示出しもしなければいけないので、看護師歴が10年の自分に務まるのかと考えてしまったからです。

    しかし、実際に働いてみると、大切なのは「医療知識・経験値」よりも「コミュニケーション」であることが分かりました。

    例えば、認知症のご入居者がナースコールを何回も押してしまう場合、「認知症」という病気の症状をきちんと理解し、原因究明をすることで、未然に防ぐことができるのです。これを医療知識だけで説明しても介護スタッフにはすぐに伝わりません。

    また、行動しなければいけないと分かっていても忙しさから対応ができないこともあります。なので、まずは自分が動いてお手本になろうと思いました。認知症の方はうつ病を併発していることが多く不安に陥りやすい為、こまめに声がけを行いました。そうすることでナースコールを何度も押すという行動は軽減されていきました。すると、介護スタッフもこまめな声がけをする意味を理解してくれて、実行するようになりました。

    ただ医療知識で説明しただけではきっと介護スタッフとの意思疎通もできなかったと思います。この経験から、知識や技術よりコミュニケーションが大切なことが分かりましたし、経験値の差はあまり関係ないと思えるようになりました。

    介護スタッフと連携が出来て変わったこと

    働き始めたころは、ご入居者の健康管理に関わる業務をほぼ自分1人で行っていましたが、介助に入る際に皮膚の状態を見てきてもらう、塗り薬を塗ってもらうなど、直接的な医療行為に該当しないことを、介護スタッフに協力してもらうことにしました。

    そうして介護スタッフと連携を取れるようになると、業務効率が何倍もあがり、自分に集まる情報量も増えました。

    看護師は、健康管理は全て自分でやると考えがちですが、実際は介護スタッフの協力があって初めて成り立つものだと学びました。

    また、医療行為に関して自分自身で判断がつかないことがある場合は、きちんと分からない事を伝えるようにしています。アズパートナーズでは特定の病院との協力体制があり、分からないことは協力医療機関の医師や看護師に質問することが出来ます。

    また、1事業所には大体2~3名の看護師が勤務していますので、看護師同士も協力しながら業務ができますし、1人で仕事を抱え込むということもありません。

    「おくりびと」の仕事

    病院の看護師と介護施設の看護師の大きな違いは「あるべき姿を受け入れるかどうか」です。

    病院は治療を目的としているので、悪いところを取り除くことが良しとされますが、介護施設はその方の「ありたい姿」を実現させることが重要となります。なので、例え血糖値が高い方でもご自身が好きなものを食べて最期の時間を過ごしたいと望むのであれば、看護師としてもそれを受け入れることが大切です。

    実際に、ご入居者と最期の時について話をすることもあります。多くの方は「痛くないようにしてほしい」「辛くないようにしてほしい」と仰います。ですので、終末期の方にはできるだけ苦痛や痛みを伴わずに過ごしていただけるように、精一杯サポートをしています。

    看護師が輝ける場所を作りたい

    現在は、看護アドバイザーとして会社全体の看護師の育成や医療サービス向上のサポートなどを行っています。もっと現場でご入居者と関わりあっていたいという思いがあった一方で、看護師がもっと輝けるステージを作りたいと考えるようにもなりました。

    輝いている看護師が1人でも多くいれば、より良い看護サービスを提供することに結び付くと考えたからです。現在は主に新人看護師のサポートをしています。

    アズパートナーズの看護師として大切にしてほしい事を伝える他、具体的な業務のOJTに関わることもあります。また、月に1度は看護師のMTGを行い情報交換ができる機会を作ったりもしています。

    その他の記事